【わさだノート】肩はなぜ外れやすい?脱臼から四十肩・肩こりまで

こんにちは。わさだ治療院です。

今年のテーマ「アスリートの怪我から身体について学ぼう!」。今回取り上げるのは肩です。

前回の肘は「少しずつ傷む」ケガでした。肩は、また少し性格が違います。

肩は全身でいちばん大きく動く関節で、その自由さと引き換えに、とても外れやすく、トラブルの多い関節でもあります。

プロの選手が脱臼する肩も、中高年の四十肩や肩こりも、もとをたどれば同じ「不安定な肩」という土台から生まれています。

トップ選手も悩む「肩」の怪我

肩のケガは、トップ選手にもたびたび起こります。

記憶に新しいのは、大谷翔平選手です。2024年のワールドシリーズで、盗塁のスライディングの際に左肩を亜脱臼。

それでも残りの試合に出場し続け、ドジャースはワールドシリーズを制しました。シーズン後には「左肩関節唇(かんせつしん)断裂」と報告され、再脱臼のリスクを考えて、すぐに手術を選んでいます。腕を上げた状態で肩をひねられ、外れる方向に力がかかったとされています。

こちらは、優勝直後に大谷選手本人が投稿したものです。

サッカーでは、イングランド代表のジュード・ベリンガム選手(レアル・マドリー)が、2023年に左肩を脱臼したあと、1年以上テーピングで肩を固めながらプレーを続け、2025年の夏に手術を受けました。一度外れた肩をかばいながら使い続けることの難しさを物語る例です。

ぶつかり合いの多いラグビーでは、肩のケガはさらに身近です。国内のリーグワンでも、肩の脱臼による関節唇損傷や、腱板断裂で長期離脱する選手が出ています。

「関節唇」という言葉は、聞き慣れない方も多いと思います。次に、肩の仕組みから見ていきましょう。

肩はなぜ外れやすいのか

肩は、腕の骨(上腕骨)、背中側にある三角形の肩甲骨(けんこうこつ)、前側で肩と胸をつなぐ鎖骨(さこつ)という3つの骨が組み合わさってできています。腕を上げるときは、腕の付け根だけが動いているのではなく、肩甲骨も一緒に回りながら動いています。

なかでも、ふだん「肩の関節」と呼んでいる肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)は、腕の骨の先端(上腕骨頭:じょうわんこつとう)という大きなボールが、肩甲骨の浅く小さな受け皿(関節窩:かんせつか)に乗っているだけの関節です。ゴルフのティーにボールが乗っているような形、とよく例えられます。

だからこそ、肩は前後・上下・ぐるりと、全身でもっとも大きく動けます。その代わり、骨の形だけでは不安定で、外れやすいのです。

この不安定な肩を支えているのが、受け皿のふちをぐるりと縁取る「関節唇(かんせつしん)」という軟骨状の土手と、肩を包むように取り巻く4つの筋肉(インナーマッスル)の腱「腱板(けんばん)」、そして靭帯です。関節唇が受け皿を深くし、腱板がボールを受け皿の中心に引きつけて、肩を安定させています。

つまり肩は、「よく動く」と「外れやすい」が背中合わせの関節で、それを関節唇や腱板が支えている——これが、肩のトラブルを理解する出発点です。

若い人は「外れる」、中高年は「固まる・切れる」

同じ肩でも、トラブルの出方は年代でずいぶん変わります。

若い世代・スポーツをする人は「外れる」
  • ラグビーや柔道、スノーボードなど、ぶつかる・転んで手をつく場面で起こりやすい
  • 一度外れると受け皿のふちの関節唇が傷つき、外れるクセがつく
  • 10〜20代で初めて脱臼した人の約8割が再発するとされる
中高年は「固まる・切れる」
  • はっきりした原因なく痛み、動かしにくくなる四十肩・五十肩
  • 肩を支える腱板がすり減って切れる腱板断裂(40歳以上の利き腕に多く、ピークは60歳ごろとされる)
  • デスクワークやスマホで同じ姿勢が続くことによる、肩こりや腕の上げにくさ

当院にも、スポーツでの肩の不安感から、四十肩や肩こりまで、肩のお悩みで来られる方は多くいらっしゃいます。肩そのものだけでなく、肩甲骨や背骨、姿勢の動きまで含めて診ていくと、肩が楽に動く条件が見えてくることが少なくありません。

チェックしてみよう

こんな肩のサイン、ありませんか?
  • 腕を上げると、途中で痛みや引っかかりがある
  • 肩が以前より上がりにくい、後ろに手が回しにくい
  • 過去に肩を脱臼した、または外れそうな不安感がある
  • デスクワークやスマホで、同じ姿勢が長く続く
  • 夜、肩が痛くて目が覚めることがある

複数あてはまる方は、肩に負担がたまっているか、動きが落ちているサインかもしれません。

肩は、動かさないと固まり、無理に使うと痛める、さじ加減の難しい関節です。

痛みのない範囲で肩甲骨をゆっくり動かすこと、同じ姿勢が続いたら肩を回してほぐすこと、そして肩まわりを冷やさないことが、予防の第一歩です。

ただし、強い痛みがある、腕が上がらない、夜も眠れないほど痛む、脱臼をくり返すといった場合は、自己判断で無理をせず、まず整形外科などの医療機関を受診してください。

肩は我慢して使い続けると、関節唇や腱板の傷が広がることがあります。

お身体のことお気軽にご相談ください

・身体の痛みや違和感を感じることがある

・不眠やお腹の不調など自律神経の乱れがある

・自分にあったセルフケアが知りたい

こんな方はぜひご相談ください。

また、症状が重篤な場合は「その他に重大な疾患が隠れていないか」を明確にする必要があります。

場合により医療機関で、X線(レントゲン)撮影・MRI・筋電図・血圧測定などの検査を行い、その他の疾患の有無を調べる必要があります。

当院では画像診断等を行うことはできませんが、細かな問診と検査によって「私たちでお力になれるかどうか」の判断を行います。

可能と判断すれば、方針とプランをご提案します。

●『姿勢や関節』が原因の方
 ➡「カイロプラクティック」や「SOTブロック」で土台となる骨盤や支柱となる脊柱の施術を行います。

●『筋肉の緊張』が原因の方
 ➡「鍼」や「物理療法」で緊張を緩和して血流改善のための施術を行います。

●『ストレス』が原因の方
 ➡「クラニアルセラピー」で自律神経を調整するための施術を行います。

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